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高尿酸血症・痛風

高尿酸血症(痛風)

高尿酸血症(痛風)

血液中の尿酸値が7.0mg/dLを超えていると高尿酸血症と言います。
尿酸とは水に溶けにくい性質で、これが増え始めると針状の結晶となった尿酸塩が体の至るところで沈着するようになります。これが関節内(とくに足の親指の付け根付近)で沈着すると患部は腫れ、激痛が伴うようになります。これが痛風発作(痛風)です。

また痛風の症状が起きなくても、高尿酸血症の状態を長く続けると、尿路結石症、痛風結節、腎障害(痛風腎)のほか、動脈硬化を進行させ脳血管障害(脳梗塞 など)、心筋梗塞といった病気を併発するリスクが高まりますので、高尿酸血症と診断されたら医療機関をご受診ください。

また痛風発作が疑われる強い痛みがある場合は、速やかに医療機関を受診し、消炎鎮痛治療を受けましょう。

治療について

男女を問わず、血清尿酸値が8mg/dl以上を治療開始基準とし、6.0mg/dl以下を治療中の目標値とします。
血清尿酸値が8.0mg/dl以上で、痛風関節炎、高尿酸血症の家族歴、種々の合併症(腎障害、尿路結石、高血圧、高脂血症、虚血性心疾患、糖尿病、肥満など)がある例では薬物療法を考慮します。合併症がない場合は、血清尿酸値が9mg/dl以上の例では薬物療法を考慮します。

薬物療法

尿酸生成抑制薬(フェブキソスタット、フェブキソスタット)や尿酸排泄促進薬(ベンズブロマロン、プロベネシド など)を用います。痛風発作で来院された場合は、鎮痛剤、コルヒチン、ステロイドにより疼痛コントロールを優先します。痛みの部位をエコー検査で観察し、関節液貯留、結晶の有無を確認し診断の一助としています。

非薬物療法の併用

治療に際しては、非薬物療法の併用が大切で、食事、運動、体重調節、十分な水分摂取(1日尿量 2リットル以上)が必要です。
高尿酸血症の生活指導として、

  • 肥満の解消
  • 食事療法:摂取エネルギーの適正化、プリン体の摂取制限、 尿をアルカリ化する食品の摂取、 十分な水分摂取(尿量2L/日以上)
  • アルコール摂取制限(1日あたり日本酒1合、ビール500ml、ウイスキーダブル1杯)と週2日以上の禁酒
  • 適度な運動 有酸素運動
  • ストレスの解消

痛風発作への対応

痛い場所を心臓より高い場所に挙げて患部を冷やし、安静にしましょう。
薬物療法は、痛みや腫れの症状を改善することが先決で、消炎鎮痛剤であるNSAIDsを内服していただきます。炎症が強い場合はステロイド薬を併用したり、発作の予防にコルヒチンを用いたりします。尿酸を下げる治療は、痛風発作がしっかりと治まってから、開始します。