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女性泌尿器科

女性泌尿器科とは

女性泌尿器科

女性泌尿器科では、女性特有の泌尿器疾患が対象となります。女性は体の構造上、男性と比べると尿道が短いことから、尿道口から入る細菌(大腸菌 など)が膀胱などの臓器に入り込んで感染症を発症させてしまう、また加齢や妊娠・出産を経験するなどして骨盤底筋に緩みなどが生じてしまい、それによる尿失禁や膀胱や子宮が膣外に飛び出してしまう骨盤臓器脱など、性器を中心としたデリケートゾーンで何らかのトラブルが起きることは少なくありません。つまり、これらの症状というのは、女性なら決して珍しいことではないのです。

ただ経験したことがないことは誰しもが不安です。当院では診療時に患者様のプライバシーに配慮するほか、病状やこれからの治療の流れについて、できるだけ不安が解消されるようわかりやすく丁寧に説明していきます。泌尿器症状に心当たりがあれば、我慢することなく速やかにご受診されるようにしてください。

泌尿器の違和感を訴える女性患者様によく見受けられる症状(例)

  • 尿漏れ
  • 頻尿(おしっこが近い、回数が多い)
  • 夜間に何度もおしっこで起きる
  • 残尿感がある
  • 尿に血が混じる
  • 腟から丸いものが脱出する
  • 足がむくむ
  • 腰や背中が痛む
  • 腎臓のあたりが痛む
  • 尿道から膿が出た
  • (健診などで)血尿やたんぱく尿を指摘された
  • 尿路(腎臓、尿管、膀胱)に結石がある
  • 慢性骨盤痛症候群(明らかな原因が無いのに、下腹部痛がある)

など

女性泌尿器科で扱う主な疾患

膀胱炎

膀胱炎は→こちら

過活動膀胱

尿意切迫感(突然、我慢できないほどの尿意が現れる)が主症状で、それによって頻尿や夜間頻尿のほか、失禁(切迫性尿失禁)などがみられる状態を過活動膀胱(OAB:overactive bladder)と言います。高齢者や女性、肥満といった方に起きやすいとされ、日本人では40歳以上の男女の12.4%の方に過活動膀胱の症状があると言われています。

発症の原因については、大きく神経因性と非神経因性に分けられます。神経因性とは、脳や脊髄といった中枢神経が何らかの疾患などによって障害を受けてしまい、それによって排尿をコントロールする神経経路がハンドリングできていない状態です。原因疾患としては脳血管障害(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)、パーキンソン病、脊髄損傷、脊柱管狭窄症といったものが挙げられます。もう一方の非神経因性とは、加齢、男性では前立腺肥大症などによる膀胱の器質的・機能的変化、女性では閉経、骨盤臓器脱による膀胱の機能的変化といったことで発症するようになります。このほか女性では原因不明の場合が多いです。

主に問診、腹部超音波検査、尿検査を行い、膀胱内圧測定(CMG)の際に排尿筋過活動があると過活動膀胱と診断されます。

治療は行動療法と薬物療法になります。行動療法とは排尿をある程度我慢して、その間隔を延長していく膀胱訓練計画療法、骨盤底筋訓練、生活習慣の改善などを行っていきます。薬物療法では、抗コリン薬やβ3刺激薬を使用していきます。

腹圧性尿失禁

全患者の8~9割が女性とされ、くしゃみや咳をする、重い荷物を持つなど腹圧が上昇した際に尿が漏出して失禁してしまう状態を腹圧性尿失禁と言います。原因は、加齢や出産による骨盤底筋群の脆弱化と尿道を閉鎖する機能の低下と言われています。女性に発症しやすい理由としては、尿道が男性と比べて短い、膀胱を支える骨盤底筋の筋力が弱いということがあります。

検査・診断をつける際は、尿検査、腹部超音波検査、鎖膀胱造影検査、パッドテスト(パッドを着けて運動し、尿漏れの程度をみる)をするなどします。

治療の基本は保存的療法となりますが、軽度な場合は骨盤底筋体操を行っていきます。ただこの体操だけでは効果が得られるまで3ヵ月程度かかるので、薬物療法(エストロゲン、β刺激薬 など)も併行して行っていきます。なお保存療法だけでは改善が難しいという場合は、外科的治療として尿道スリング手術(テープで尿道を支えて、腹圧性尿失禁を起きないようにする)となりますが、この場合はTVT手術かTOT手術が行われます。

ブライダルチェック

結婚や妊娠を希望する女性を対象とした検査のことをブライダルチェックと言います。この場合、まず、月経の周期や状態、既往症やアレルギー、感染症などを聞く問診を行っていきます。さらに外陰部や腟内の視診、子宮や卵巣の状態については触診などで調べていきます。

血液検査につきましては、血液型(ABO、Rh)検査、風疹抗体検査、梅毒検査、HBs抗原検査、HCV抗体検査、HIV-1、2抗体検査、クラミジア抗体検査などを行います。このほかには、子宮筋腫や子宮内膜症といった子宮に関連する疾患の確認、卵巣の病気の有無、また子宮や卵巣の発育状態、妊娠が可能かどうかなどを調べる経膣超音波検査、尿検査などによるクラミジア抗原検査なども行っていきます。

性病検査

性感染症に感染しているかどうかを調べる検査のことを性病検査と言います。主に血液検査、分泌物検査、尿検査などを行います。当院では以下の性病検査を行っています。

淋菌感染症
男性の場合は尿検査、女性は腟分泌液を採取して感染の有無を調べます。
クラミジア感染症
男性の場合は尿検査、女性は子宮頸部の分泌物などを採取して感染の有無を調べます。
性器ヘルペス
血液検査をすることでヘルペスウイルスに対する抗体の有無を調べます。
尖圭コンジローマ
陰部や膣を綿棒で擦って、ヒト・パピローマ・ウイルス(HPV)の有無を調べていきます。
梅毒
採血による血液検査で、血液中の抗体を確認していきます。このほか潰瘍の症状がある組織を一部採取して顕微鏡で詳細を調べることもあります。

性感染症のそれぞれの病気の説明については→こちら